こんにちは、さと(@s_____to_s)です。
SPIRIT OF THE BEEHIVEの4thアルバム、『ENTERTAINMENT, DEATH』が憂鬱な月曜日にハマるなぁということで、その魅力について語りたいと思います。
2021年4月リリースの新譜。
思い返せば、リリース頃よりも今の方がずっと聴いています。じわじわ~とハマってきました。リリース直後も「あ、いいアルバムだな」と思ったんですが、ブログに書くほど愛着が深くなるとは正直思ってませんでした。
このアルバムの魅力は、聴いてるときだけでなく、聴き終わって日常に戻った頃、むずむずと聴き返したくなるところ。
音の中毒性が凄まじいです。
また金曜日に踊りたくなるような魅力を持ちながら、月曜日に布団にくるまって聴いていたいような、二面性を備えたアルバムだと実感しています。下はぼくの週間メンタルを示したグラフなんですが、このアルバムは楽しい時も、憂鬱な時もどちらもハマるんですよね・・・
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まるでぼくの週間メンタルの様に、曲進行もあきらかにトリッキーに急変し、それがアルバムタイトルのような二面性を醸しだしているなぁ・・・。
“踊れる憂鬱アルバム“とぼくは勝手に名付けて愛聴しています。
今回はこの『ENTERTAINMENT, DEATH』に潜む中毒性と魅力について語らせてください!
SPIRIT OF THE BEEHIVE
アルバム紹介前に、少しだけ彼らについて。
フィラデルフィア出身のオルタナティブロックバンド。バンド名は1973年のスペインの同名映画にちなんでいるよう。

右から、
Rivka Ravede(ベース) Zack Schwartz(ギター) Corey Wichlin(マルチ・インストゥルメンタリスト)のスリーピース体制で、3人ともヴォーカルもやります。
もともと5人体制でしたが、メンバーが入れ替わり、結成メンバーの Zack と Rivka に Corey が加わってスリーピース体制となりました。
今回の4thアルバム 『ENTERTAINMENT, DEATH』は Saddle Creek(サドルクリーク)からリリースされ、バンドが初めて完全なセルフ・レコーディングとプロデュースを行いました。3rdより時間をかけて丁寧にレコーディングされた彼らの渾身のアルバムです。
ちなみに所属するSaddle Creek には、『Any Shape You Take』(2021)で話題の Indugo De Souzaや、 名盤『U.F.O.F』(2019)が記憶に新しいBig Thiefなどが在籍しています。
(Big Thiefの22年新譜も楽しみですね・・)
このアルバムの中毒性はどこから・・?
中毒性がこのアルバムの個人的最大の魅力。
中毒性が高いからこそ、月曜日のカルチャー探求心が弱った時や、金曜日の仕事終わりの解放感を味わう時にも聴きたくなります。その要素を考えてみました。
中毒要素① トリッキーに急転する音色
『ENTERTAINMENT, DEATH』の大きな特徴として、音色やテンポ、イメージされるジャンルが頻繁に曲中で切り替わります。しかもその変化が急激で何度も行われることが特徴。
「これ・・一体どれだけジャンル変化しているんだろう?」
と気になり、アルバムを聴きこみながら個人的イメージをまとめてみました。
まずこちらがA面のイメージ。
負のイメージが湧く部分を紫、
正のイメージが湧く部分をピンクにしました。

こちらがB面のイメージ

こんなものをわざわざ作るなんて、
ぼくも随分ヒマですねぇ・・・
彼らの音楽をジャンルで定義づけるためではなく、あくまで個人的な主観で、ジャンル変化をざっくり把握するために作りました。包括してオルタナティブロックではありますが、音色を構成する要素が、頻繁に急転して行ったり来たりしているように聴こえます。
ボーダーレスに混ざりあうというよりも”はっきりと切替”がされているのが特徴。
ドリームポップやシューゲイザーは、お互いが混ざりあって、終始浮遊感を覚えるアルバムも多いですが、このアルバムはメリハリをつけて音色、テンポが変化しています。
音色もテンポも
「これでもか・・!!」
と言わんばかりに切り替わるので、アルバムの最大の敵、”飽き”が来づらいんですね。
例えば、ぼくも気に入っているこの曲
IT MIGHT TAKE SOME TIME
0:00~最初は幽玄でドリーミーなサウンド
1:25~途中から高揚感と浮遊感の入り混じるサイケデリックロックへ
2:25~終盤ノイジーなサウンドが重なり、シューゲイザーな仕上がりとなっています。
この曲中のテンポ転換が心地いいんです。
人間は相反するモノを交互に味わったり、繰り返し行うことを心地よく思いますよね。
例えば、熱いサウナと冷たい水風呂、
労働後のうまいビール、のような・・・
交互に異なるものを味わうからこそ、気持ちのいいものってありますよね。
このアルバムでも、
甘美でドリーミーなサウンド
⇔ 退廃的なエクスペリメンタル
Zackの男性ヴォーカル
⇔ Rivkaの女性ヴォーカル
ENTERTAINMENT(陽気な音像)
⇔ DEATH(退廃的な音像)
といった異なる要素が交互に往来しており、それが気持ち良さ、さらには中毒性を生んでいるなぁと考えています。
中毒要素② 散りばめられた心地よいドリームポップ
SPIRIT OF THE BEEHIVE はオルタナティブロックバンドとして各メディアでも紹介されています。そういった中で、ぼくはこの4thアルバム『ENTERTAINMENT, DEATH』の中毒性の芯にドリームポップがあると考えてます。
たまにだけおとずれるドリーミーなサウンドの心地よさで、脳汁がドバドバ出ます。
ドリームポップといえば、時代やアーティストで細かい要素は違えど、幻想的で浮遊感を覚えるような、儚くて甘美な音を奏でる音楽ですね。エコーやリバーブ、エフェクトが多用されており、ギターサウンドもリフで聴かせるというよりは、淡いリズムギター重視の感じです。
ぼくのドリームポップのお気に入りのアルバムは、王道ではありますが、例えばDIIVの『Oshin』やBeach House『Teen Dream』などです。この『ENTERTAINMENT, DEATH』 の全体趣向は全然違いますが、たま~にドリームポップから得られるトリップするような心地よさがあるんですよね。またそれが絶妙な頻度なのが良いんです。
「ドリームポップだけを永遠に摂取したい!」
という方には、このアルバムは不向きかもしれないけれど、
「ドリームポップの要素が入っている音楽が好きだ!」
という方にはぜひ通して聴くことをおすすめしたいです。
というのは、冒頭の2曲にはあまりドリームポップ要素が強くなく、1曲目あたまと2曲がノイジーでアップテンポなので、「最後までこのペースのアルバムなのかな?」「あ、私には合わないかな?」と、もしかすると聴くのを止めてしまうドリームポップ好きの方もいるかもかもしれないなと。
実際、ぼくもそんな感じは少しありました。
(※冒頭2曲は今は大好きです)
でも、その後から迎えてくる
シンセで鳴る儚くてドリーミーなサウンド、
すり抜けるRivka の浮遊感のあるヴォーカル、
弦楽器の艶のあるサイケな音色のグルーヴ、
そして”ポップ”な耳触りの心地よさ・・・
これらがたまにバチッとハマる瞬間が、巧みに散りばめられています。
抑揚と緩急をつけて、すごく美味しいところにドリーミーなサウンドをもってこられるので、その反動の心地よさでトリップします。ドリームポップは大好きですが、コンディションによってはそれだけだと時に冗長なので、このような魅せ方も非常に良いなあ・・・
『ENTERTAINMENT, DEATH』は、前作以上にトリッキーな曲進行になったことにプラスして、このドリームポップ要素が磨かれたことが、より前作よりも傑作になってる要因ではないだろうか?と一人で悶々としております。
この散りばめられた心地よいドリームポップが病みつきになり、月曜日も金曜日もこのアルバムを聴いてしまいます。
< まとめ >
・トリッキーに急転する音色
・散りばめられた心地よいドリームポップ
ぼくにとっては、この2つの兼ね合わせが、このアルバムの中毒性の核です。
全曲レビュー(個人的解釈)
・トリッキーに急転する音色
・散りばめられた心地よいドリームポップ
これらが中毒性を生み出し、憂鬱な月曜日も、金曜日も楽しめるアルバムになっています。
この観点を持ちながら、各曲について語らせてください。
1. ENTERTAINMENT
SPIRIT OF THE BEEHIVE『ENTERTAINMENT, DEATH』
2. THERE’S NOTHING YOU CAN’T DO
3. WRONG CIRCLE
4. BAD SON
5. GIVE UP YOUR LIFE
6. RAPID & COMPLETE RECOVERY
7. THE SERVER IS IMMERSED
8. IT MIGHT TAKE SOME TIME
9. WAKE UP (IN ROTATION)
10. I SUCK THE DEVIL’S COCK
11. DEATH

目を引くアートワークですよねえ・・
ジャケットだって、アルバムを構成する要素のひとつ。迫力があって謎めいていて、気にいっているジャケットです。
このアルバムは些細なサウンドの面白さも魅力の一つなので、車のスピーカーだとそれが少し聴き取りづらいです。なので、イヤホンや音質の良いスピーカーで聴くことをおすすめします。また、今回はぼくが特に気に入っている曲の右に★をつけてみました。
1. ENTERTAINMENT ★
ほゎわーーんと不意をつく音からはじまり、
一気に溢れ出す破壊的なノイズ、
ジェット機のような轟音。奇怪な電子音。
その中でも、はっきりと鳴り続ける乾いたドラミングがとてもクールです。
ドラムに夢中なぼくを置いてけぼりにして、
幻想的で艶のあるしっとりしたギター・・。
一瞬、鳥の囀りが聴こえ、
大自然の中で朝を迎えるような始まりの予感。
またまた急転して、
わざとらしいほどポップなメロディとボーカルが突然はいる。
一定テンポで刻むようなベースが淡々としていて心地いい・・・。
そして気分を高揚させるドリーミーなシンセ。
さて始まりました。
もうこの一曲だけで、「これからどうなるんだろう?」とワクワク感がたまらないですね。この曲だけで、急転するテンポと音色が巧みに、けれど自然に流れていることがわかります。
生きることに、働くことに、気が乗らない憂鬱な月曜日であっても、ここで一気に彼らの音楽の世界感に引き込まれます。
2. THERE’S NOTHING YOU CAN’T DO ★
舞台が暗転するようなノイズ。
アドレナリンの出るアップテンポなテクノミュージックが出迎えてくれます。
直訳すれば「できないことは何もない」
古いCMの音を、サンプリングしているようです。ここからクールで浮遊感あるRivka のボーカルが本格的に入ってきます。アドレナリンが湧いてきますねぇ・・
1:48〜から、ジェットコースターのような展開で目が覚めてくる。
ZackとCoreyの男性ツインヴォーカルで、“I’ll be your friend “と力強くシャウト。
通して聴くとわかりますが、こういったシャウトは、このアルバムでは珍しいんですよね。シャウトが苦手な方が、ここで聴くのを止めてしまうほど勿体無いことはないです・・!
Face that truth
THERE’S NOTHING YOU CAN’T DO
Any old you
I don’t care
I’ll be your “soon”
A folly of youth
Spit and then bend
I don’t care
I’ll be your friend
In death and youth
(直訳)
その真実に立ち向かう
お年寄りならだれでも
どうでもいい
もうすぐ君の”すぐ”になるよ
若さの愚行
唾を吐いてしずむ
どうでもいい
友達になるよ
死と若さで
スピード感がググっと上がるこの部分の詞では、無鉄砲な若さ、時間の加速そして消失、死の存在を感じる・・『できないことはなにもない』というタイトルとは、かけはなれた負のイメージを感じます。ここのリリックは、自殺を暗示するような意味にも取れますが、あえて自分から死に向かうというよりも、死の方からすごいスピードで自分に向かってくるようにも取れると思うんですよね。
「自暴自棄に時間を過ごしていたなら、すごいスピードで死が近づいてくるぜ。」
という解釈の方がぼくはしっくりきます。
この曲を憂鬱な月曜日から聴いて、前半はアドレナリンを出して半強制的に気分を上げていきながらも、後半は若さや生命を浪費しているようなある種の油断を戒めるように、僕は聴いています。
3. WRONG CIRCLE ★
破壊的な音色が続くと思いきや、美しく煌びやかなシンセとサイケデリックなベースが基調の気持ちいいドリームポップサウンドが始まる。
ここの緩急・・・
慣性の法則で、体がふわっと浮き上がりトリップします。
やはりこのアルバムの醍醐味は、緩急をつけて少しだけ味わえるドリームポップ。つい体を揺らしてしまうグルーヴの心地良さ・・・。毎回いいところではさんでくる淡々としてクールなRivka のコーラスがたまならいですねえ・・・。ベースラインがローファイで官能的な音を刻んでいるのも素敵。”こういった曲だけ”をまとめたアルバムも確かにありそうですが、前後関係で3曲目に持ってこられると非常に際立つなあと。
1:50からメリーゴーランドのような展開。
個人的なイメージですが、ジェットコースターのような轟音を放ったり、メリーゴーランドのように煌びやかになったりと、遊園地を連想するような音楽だなぁと考えてみたり。
こっそり夜中の遊園地に忍び込んで、アトラクションを順番待ちせずに乗り回しているような、どこか現実離れしたワクワク感と、それからくる背徳感。その相反する両方を味わうアルバムです。
このアルバムは芯の魅せ場に、こういう心地の良いドリームポップがあって、それに重なりあう様々なジャンルで奥深く包まれて演出されています。
4. BAD SON
こちらもシンセ基調の落ち着くテンポの曲。この曲はめずらしく変化が少ないですね。ここでアルバムがせかせかしすぎるのを抑制していると思います。
Zackのヴォーカルがメインの曲です。
彼の声も良い意味で癖があまりないというか聴き疲れしない声ですよね。圧倒的なヴォーカル力って感じではないですが、彼らの場合、バンドサウンドの吸引力が凄まじいので、これくらいのヴォーカルでバランスが良いなあと。
5. GIVE UP YOUR LIFE ★
だいすきだ・・・・
初めてこのアルバムをきいたとき、ビビッとここでも引き寄せられました。
不意を突くように不穏なワールドに引き戻されます。
ビデオや音声の巻き戻しのような音が、このアルバムでは愛用されています。終始シューゲイザーな音像で、テンポを一定に保ち続ける歪んだリズムギターもたまりません。
1~4曲までで作り上げたアルバムの流れを巻き戻して、無かったことにして、
「はい!1曲目からやりなおし!」
といった感じ。
曲の前奏って、始まりを予感させるコード進行がかっこよく、興奮することが多いんですけど、このアルバムは、まるで一曲目のようなその高揚感が何度も繰り返し味わえます。
彼らの音楽は、
0→1→2→3→4のような連なりでなく、
0→1→2、0→1→2、0→1といった分断された連なりのような印象を受けます。
実際にレコーディングも、分断されたメロディの塊を後から一曲につなげて完成させいくような手法をとっているみたいです。
ここまで2曲ドリームポップベースのサウンドがしっとりと続いた後だと、この不穏さも非常に際立ちます。これは3曲目のWRONG CIRCLEの時も感じたことで、こういった緩急や急変による相対効果を、曲中でも曲間でも、最初から最後まで楽しめるアルバムなんですよね。
6. RAPID & COMPLETE RECOVERY
ここでまた雰囲気が変わります。
GIVE UP YOUR LIFE
「あなたの人生をあきらめろ」から
RAPID & COMPLETE RECOVERY
「急速かつ完全な回復」というタイトルにも、
急変するイメージをとれますね。
音が湧き水のように湧いて出てくるような前奏。水の中にいるような、ジェットバスで、泡が全身を巡るような・・・音の海に沈んで、浮いてを繰り返しているような心地になります。
途中で何度か入ってくるぶぃぃーーんっていう電子音が、不気味な雰囲気をチラつかせながらもクール。
ピッチフォークでは、この曲をアルバムにおける”台風の目”と例えられておりますが、確かにA面ラストの曲としても、ひとつ仕切り直すような役割も感じる曲ですね。
7. THE SERVER IS IMMERSED ★
あきらかに哀愁が漂う物悲しいイントロ。このアルバムでは珍しくはっきりしとギターメロディから始まります。キャッチーですが、どこか物悲しいメロディは、憂鬱な月曜日のような心が沈んでいるとき刺さります。
こういった暗いけどキャッチーなメロディがぼくの大好物で、こんな曲があるからこそ月曜日に愛聴しているんだろうなぁ・・・
いや〜、ここから始まる7曲目→8曲目→9曲目の流れが非常に好きなんですよね。ぼくがこのアルバムで特に気に入っている部分です。
同じフレーズを交互にヴォーカルが畳みかけていく魅せ場で、ドリーミーなサウンドが入り混じって、トリップ感覚を味わいます。
8. IT MIGHT TAKE SOME TIME ★
このアルバムで最も好きな曲。
幻想的な序盤から、Rivkaのコーラスがキマっていますね。0:55~あたりからのシンセが、サウンドの急転を予感させます。ここまでくると「くるぞ!」と期待大。
そこから展開されていく彼ららしいサウンドは、サイケデリックなトリップ感覚だけでなく、一種の清々しさも覚えるような、本当に旅しているような心地になります。
ドリーミーなサウンドだけでなく、そこに清々しさを混ぜ込んでいるところが、特にこの曲の好きなところ。ここのようなサウンドが彼らの最大の強みなんじゃないだろうか?こういう曲は、普通のドリームポップバンドも、オルタナティブロックバンドも簡単には作れないと思います。
近日リミックス版もリリースされており、MVもありますので、彼ら自身もお気に入りの曲なんだろうとぼくは勘繰っています。
9. WAKE UP (IN ROTATION) ★
くるっとまた雰囲気がかわる。
ZackとCoreyの男性ツインボーカルで、ビートルズみたいな陽気なサイケで始まります。
Zackはインタビューで、
”This probably the most straightforward song on the record”
「この曲はこのアルバムで、もっとも率直な曲だと思う。」
と語っています。
確かにキャッチーなメロディベースで、アルバムとしての位置付けは大きいですね。
王道のような前半のメロディと、後半の彼ららしいドリーミーで儚い音像が魅力。生っぽい艶のあるベースと、控えめなギターのピッキングも最高です。
この7→8→9曲目は、このアルバムの個人的な要ですね。失速しがちな後半にこんな面白いことをされては、アルバムとしても飽きづらく、退屈しない仕上がりになっています。
10. I SUCK THE DEVIL’S COCK
この曲は、流れから絶たれて、アルバムの中で単体として独立していると考えます。収録時間が長く、プログレらしい壮大な雰囲気の曲です。時間が長い=プログレ ではないんですけどね。プログレッシブな姿勢を感じますね。
インタビューによると、パートごとに別々で曲を書きだしていき、後でミックスしてつなぎ合わせてレコーディングしていったよう。彼らの音楽は、全体的にこの手法が使われているなぁと。
最初はCoreyのソロヴォーカルですが、Zackと声質が似ているので、少し聴き分けづらいですね。Coreyは、ギター、キーボード、シンセ、ヴォーカル、といろんな楽器を手掛けて、歌もヴォーカリストレベルなので、本当に器用だなと思います。
サイケデリックロック
→ アンビエントでドリーミーな雰囲気
→アップテンポ、エクスペリメンタルへ急変
→再びアンビエントでドリーミーな雰囲気へ。
5:30~あたりからの壮大な曲運びは、個人的にイエスの『危機』ちょっと連想しました。
曲としては長いですが、アルバムの終わりを告げる、ある種のゴールに辿り着く達成感のようなものを感じさせてくれる曲です。
11. DEATH
完全に締めとしての、落ち着いた一曲ですね。
”Entertainment, Death”
とアルバムタイトルを何度も歌って、そっと終わっていきます。
曲中で何度もトリップしていましたが、個人的にはすうっと現実世界に引き戻される役割の曲です。この曲で最後にシメて、自然に私生活に戻っていきます。
『ENTERTAINMENT, DEATH』を憂鬱な月曜日に
いかがでしたでしょうか。
ここまで読んでいただきありがとうございました。すでにこのアルバムにハマっている方も、このブログを読んで改めて魅力に気づいたり、他の魅力を再認識するきっかけになればと思います。
もう少し彼らのルーツや立ち位置についても触れてみたかったですが、今回はアルバムを中心に書かせていただきました。
このアルバムは、優しさや癒しではなく、“サウンドの面白さ”の直球で、月曜日の憂鬱に寄り添ってくれます。個人的には、落ち着いた音楽が聴きたくなる月曜日ですが、「こういったアルバムを聴く月曜日があってもいいなぁ・・」と実感しております。
弱った探求心を力強く引き寄せてくるパワーが良いんですよね~。
このブログは、憂鬱の中で、長期的にハマる・聴き返したくる音楽を取り上げることをモットーにしていますので、今回はそんな中毒性の強いこのアルバムについてかいてみました。
相変わらず憂鬱な月曜日は毎週やってきますが、ぜひこのアルバムを聴きながら一度過ごしてみてください。そして週末もこのアルバムで踊りましょう。
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